バンガイ諸島の食卓①

鮮魚 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

ご無沙汰いたしました。
昨日まで、しばらく振りの旅にでていました。
その旅の道々での美味しいものなど、ご紹介していきますね。

今回訪れたのは、中部スラウェシの東端にあるバンガイ諸島。

赤丸:バンガイ諸島 青点:ジャカルタ

大小いくつもの島が集まった地域です。
事前に全く情報が拾えず、行き当たりばったりもいいところの旅ではあったのですが、
常に潮風をあびながら、携帯の電波すらままならない島々を巡る、のんびりしたいい日々でした。

島景 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

石灰質の島が多く、決して肥沃とは言えない土壌の島々。
田んぼは、一番大きな島の中心部に少しみかけた程度で、米は地域外から輸入しています。

地域産業としては、椰子の実を干したコプラと、丁字(クローブ)が主なのだそう。

椰子林 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

写真の右、椰子林の手前側の開けたあたりにまばらに植わっているのが丁字の木。
収穫した丁字を道に広げて干していたりするので、村を通り過ぎる度にいい香りがしました。

漁師たち Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

そして、この地域最大の産業と言えば、当然、漁業。

鮮魚 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

島々の沿岸部には漁村が散見され、
それらの村から新鮮な魚がこの地域の中心地へ送られ、そこから国内の大きな街へと出荷されていきます。

沿岸の漁村 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

電気供給は夕方18時から夜22時ごろまで、村の発電機で賄っているというところも多いのですが、
そういう村であっても、氷はしっかり確保し、水揚げした魚たちの鮮度維持に努めます。

そして、定期船に乗せて出荷。

出荷待ちの荷物 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

出荷されるのは鮮魚に限らず、種類によっては干し魚として村で加工する場合もあります。

干物 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

なんか、ちょっと日本気分になりそうな開きの干物。
炙って大根おろしのせて食べたいかんじですね。

干物 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

こちらは、エイの肉を裂いて干しているところ。
パキパキになるまで数日天日干しをしたものをまとめて、南東スラウェシの街へ出荷するそう。
(買値が高いところへ売るらしく、今はその街の業者が安定していい価格みたいです)

干物 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

これは食べてみたかったんですけどね、
この村を訪れたのが夕方で、乾燥が完了したものは既に翌日の船に乗せるために梱包済みだったのでした。
まだ半乾きのものは売ってくれないし。残念。

漁村の市場には鮮魚はあまり見当たらなかったのですが(獲るひとばかりで買うひともいないのかも)、
町の市場に行くと、わたしが暮らしている辺りではみかけないようなピカピカの鮮魚が沢山ならんでいました。

鮮魚 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

カニまで!

市場のカニ Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

鶏なども売られてはいるのですが、売り場面積をみればその差は歴然。
島の食卓のタンパク源は、圧倒的に魚、魚、魚!ですね。

もちろん、生鮮市場には、野菜や果物なども並んでいます。

市場風景 Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

島内で採れたもの、隣の島から届いたもの、大きな島から輸入したもの、色々。

そんな、バンガイ諸島の食材色々を使った料理を教えて欲しいと、
町のお母さんと、漁村のお母さんの台所にお邪魔してきました。

魚のスープ Banggai Islands_Central Sulawesi, 2017

バンガイ産まれのバンガイ育ちというお母さんたち。
それぞれの美味しい食卓について、次回からご紹介していきます。


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